「ナイトブラは乳がんになる」はウソ!むしろ着けたほうが体に良い?

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「ナイトブラ・ブラジャーを着けると乳がんになる」という噂があるのをご存じですか?

ナイトブラは夜専用のブラジャーですが、最近は日中も着けられる設計のものも増えています。昼と夜デイリーで着けるとなると、24時間常にバストはブラによって支えられている状態です。乳がんになるといったデマが流れたのは、長時間のブラの着用が関係しているのだとか。

この記事では、ナイトブラが乳がんの発生に関与していないことを裏付ける科学的根拠に基づく研究結果をご紹介!また噂がでたキッカケと出処についても言及したいと思います。むしろナイトブラは着けたほうが体に良いんです。その理由や選び方のコツも解説します♪

 

米研究チームが「乳がんとブラとの関連性」を否定!

がんの研究チームは「女性にとってブラジャーの着用は極めて一般的」であることから「乳がんとブラとの関連性」について検証すべき重要な問題として研究を行いました。

そして発表したのがこちら。
「乳がんリスクに関連しないブラ着用:人口ベースの症例対照研究」以下、日本語翻訳。

1日あたりの平均時間数、アンダーワイヤー付きブラの着用、最初に定期的にブラを着用し始めた年齢など、ブラ着用の側面は、IDCまたはILCのリスクに関連付けられていませんでした。私たちの結果は、ブラジャーの着用と閉経後の女性の乳がんリスクの増加との関連を裏付けるものではありませんでした。

引用:乳がんリスクに関連しないブラ着用:人口ベースの症例対照研究

研究では、閉経を迎えた55~74歳の女性1,513人を対象に、ブラジャーの着用について以下7つのアンケートを行いました。(1,513人内訳:浸潤性乳管がん454人、浸潤性小葉がん590人、乳がんなし469人)

  • 着用開始年齢
  • アンダーワイヤの有無
  • カップサイズ
  • アンダーバストサイズ
  • 1日の着用時間
  • 週当たりの着用日数
  • 着用パターンが過去に変化したか

引用:ナイトブラの締め付けが乳がんの原因に?ついに科学的結果が出た!

それぞれ回答を厳密に分析した結果、7つすべて乳がんを発症するリスクに関与しないことが証明されました。この結果は米国の医学誌にも掲載され、信憑性が高いことから「乳がんとブラとの関連性」はないと断言できます。

 

「ナイトブラが乳がんの発症リスクを高める」噂の出処は?

そもそも、ナイトブラやブラジャーを着けると乳がんになるという情報はどこからきたのでしょうか?一気に噂が広がった理由は主に2つあります。

  • アメリカの書籍
  • バラエティ番組

きっかけとなったのがこちら。

  • 出典・販売ページ:Dressed to Kill: The Link Between Breast Cancer & Bras (英語) (Amazon.co.jp)
  • 書籍:「ドレス・トゥ・キル:乳がんとブラの関連性(原題:Dressed to Kill: The Link Between Breast Cancer & Bras/)」
  • 著者:シドニー・ロス・シンガー(Sydney Ross Singer)

この書籍の著者である、Culturrogenic Disease研究所のディレクターのシンガー氏が妻の妊娠中に乳がんが発覚したことをキッカケに夫婦で医療チームを結成し「乳がんとブラとの関連性」をテーマに研究した内容が書かれています。

研究によって「1日12時間ブラジャーを着けていると乳がんの可能性が25倍に、24時間だと125倍に跳ね上がる」と記述されているのです。

タイトなブラジャーによって引き起こされる乳房からのリンパ排液の収縮が、組織の特性や嚢胞、痛みに代わり、最終的には乳がんに至る可能性が高くなる、と主張しています。

引用:ナイトブラは乳がんのリスクがある?【科学的根拠と危険性は?】

日本では「ホンマでっか!?TV」でこの研究の一部内容が紹介されたこともあり、国内でもこの都市伝説のような噂が広まったのです。

しかし、専門家からするとこの研究による信憑性はないといわれています。
なぜならシンガー氏はあくまでも“研究所のディレクター”で、権威のあるがん専門の医師でも研究者でもなく、ただの一般人だからです。

 

乳がんが女性に多い理由と発症につながる要因

乳がんは女性ホルモンのエストロゲンと深い関係があります。

「エストロゲンが急速に低下していく」年代として、乳がんの発症は一般的に40代が多いとされています。加齢によりエストロゲンが減少していくのを少しでも多く受け止めようとエストロゲン受容体が増えます。この受容体とエストロゲンが結びつくことで細胞分化・増殖を促し乳がんの発生に関わるのです。

また他にも以下の要因が乳がんの発症リスクを高めるといわれています。

  • 食の欧米化
  • 飲酒・喫煙
  • 高齢出産(初産)
  • ストレスや環境
  • 遺伝によるもの

ナイトブラやブラジャーを長時間着けることが直接的な乳がん発症リスクにつながらないことは専門家の研究によって証明されましたが、ブラジャーによって「ワイヤーによる強い締め付けがリンパ系を圧迫している」といった厳しい所見があります。

締め付けや圧迫は、血液やリンパの流れを悪くし、バストに栄養が届かないことや血行不良の原因にもなりかねません。また就寝時の場合、呼吸や睡眠が浅くなるため体と健康に何かしらの悪い影響があるのは事実です。

 

ナイトブラは着けたほうが良い!体に良い理由って?

ナイトブラは正しく着用すれば、バストだけでなく体に良い効果が期待できます。大きく3つご紹介します♪

バストの冷えを改善

ナイトブラにはバスト全体を温められるので冷えを予防し、美容にも良い効果が期待できます。

バストの90%は脂肪で出来ていることから冷えやすくなっています。バストが冷えると、バストの脂肪が硬くなり、血液やリンパの流れが滞って老廃物が溜まる原因に。

代謝の低下や女性ホルモンの乱れにもつながるなど様々な不調を引き起こすため、ノーブラやカップ付きインナーなどで寝ている人は要注意です。

バスト崩れや垂れの予防

ナイトブラの着用は睡眠中のバストを守ることでバスト崩れや垂れの予防につながります。

バスト内部では乳腺と脂肪をつなぐクーパー靭帯が大きな役割を担っています。クーパー靭帯は日常生活による振動や刺激によって、伸びたり切れたりと損傷を負っています。

就寝時は寝姿勢や寝返りによってクーパー靭帯が傷つきやすく、また脂肪が流れやすい状況にあるのできちんと守ることが重要です。

育乳、バストアップ効果

ナイトブラには背中や脇下に流れてしまっている脂肪を元の正しい位置に戻し、綺麗に整える補正機能があります。

日頃ノーブラやカップ付きインナーで過ごすことが多いという人はバストの脂肪が流れやすい状態になっています。

また出産妊娠、授乳を終えると母乳を作る役割を終えることからバストが委縮してサイズダウンや下垂れにつながるため、ナイトブラできちんとバストをホールドし、補正することでバストが衰退していくのを防ぐことができます。

 

体や健康に負担のないナイトブラを選ぶコツ

体や健康に負担をかけないナイトブラを選ぶには、以下の2つを念頭に入れてくださいね。

  • 締め付けや圧迫のないもの
  • サイズが合うもの

ナイトブラは睡眠の邪魔をしない設計から伸縮性・素材・ノンワイヤーにこだわり、体に負担をかけることなくラクに着けられるのが特徴です。

通常の日中用ブラジャーは起きている状態のバストを守る構造のためしっかりしているものが多いですが、ナイトブラは寝ている状態かつ寝返りをすることも想定して作られてるので、やわらかい素材であり動きやすさも重視しています。

また就寝時のバスト崩れや下垂を防止する役割があるので、横を向いたときにカップ部分がズレたり、脂肪が流れたりといった心配がありません。どの方向に動いても正しい位置にキープできるようにバストの安定を守ります。

長時間の着用も締め付けや圧迫さえなければ、メリットのほうが大きいです。昼も夜も補正でいるナイトブラはおすすめですよ。

 

まとめ

いかがでしたか?

ナイトブラ・ブラジャーの着用が乳がん発症確率を上げる心配はないことが米国の研究結果により証明されました。しかし、長時間の締め付けや圧迫、体に負担をかけ健康に害を及ぼす懸念はあります。

サイズが合ってないと結果的に圧迫や締め付けることになるので、バストの寸法やサイズを測り、自分に合うナイトブラを見つけてくださいね。

また女性は年齢が上がるにつれて乳がん発症リスクが高くなります。定期的に乳がん検診に行くことも忘れずにバストケアに取り組んでくださいね!